スコットランドのウイスキー生産地! 生産地ごとの特徴を徹底比較!

ウイスキーの聖地であるイギリスの地方スコットランド!

スコットランド全土には多様なウイスキーの蒸留所があります。

  • 約半数の蒸留所があるスペイサイト!バランスが良いウイスキーが多い
  • 猛烈すぎる個性のアイラモルト!薬品のような香りと磯臭さと潮っぽさ!?
  • 個性豊かなアイランズ!島により個性が全く違う多種多様なウイスキー

おおまかに、この3カ所について詳細に説明していきましょう!
さてさて、あなたの好みのウイスキーは見つかるでしょうか?

 

スコッチウイスキーの中心地スペイサイド!

世界のウイスキーの中心地スコットランド。

その中でもスペイサイドという地域は、世界中で高評価を受けている様々な蒸留所が密集する黄金地帯となっています。

 

スコットランドの蒸留所の半数がある!?スペイサイドってどこ?

スコットランドの中でも北部に位置するハイランド地方。そこにはスペイ川が流れているのですが、その川沿いに蒸留所が密集していることからスペイサイドの名がつけられました。

スコットランド全体で蒸留所の数がおよそ100あるとされています。そのうちスペイサイドには約半数の蒸留所があることからも、スペイサイドがスコッチの中心地ということが分かります。

何故スペイサイドに蒸留所が集まるのか?


ウイスキーはかつて密造酒だった歴史があります。そのため当時は役人の目から逃れるため、人里離れた場所に蒸留所が造られました。
山があり渓谷もあるスペイサイドは人目を忍ぶには最適の場でした。そしてウイスキーづくりには欠かせない水も、豊かな水量を誇るスペイ川からふんだんに供給されます。

カズックス
ちなみにスペイ川を流れる水は降った雨がピートの土壌を通るため色がついており、川自体がウイスキーのような琥珀色をしています。

スペイサイドモルトの特徴は?

ウイスキーづくりに適した環境で、多くの蒸留所が集まっているスペイサイド。

ここで生み出されるウイスキーは、世界的に高い評価を受けているものが無数にあります。

周辺の土地にはヘザーと呼ばれるツツジ科の低木が群生していることから、仕込み水にもヘザーの香りがついているとされます。そのためこのような植物由来の豊かで華やかな香りをもったウイスキーを数多く生産しています。

クセが強い個性的なものよりは、バランスのよさに重きを置いたものの方が多い印象です。

 

代表的銘柄は?

無数にあるスペイサイドのスコッチの中から、代表銘柄をあげるのは至難の業です。

それでもいくつか紹介すると、

  • 世界中で高評価を受け「シングルモルトのロールスロイス」とまで絶賛されるザ・マッカラン
  • 密造酒時代が終わり、政府が蒸留所を公認するとなったときに、第一号の認定を受けたザ・グレンリベット

ちなみに第一号の認定を受けたグレンリベットは、当時周囲の蒸留所から「裏切り者」のレッテルを貼られ、蒸留所関係者が命を狙われるなんて過去も経験しています。

また「シングル・モルト・ウイスキー」という、今ではお馴染みとなった単語を歴史上初めて使い売り出した、三角ボトルが特徴的なグレンフィディック。公式に初めて輸出されたグレングラントなど、ウイスキー界全体を牽引するパイオニア的銘柄も集まっているのです。

歴史的人物とかかわりのある銘柄も

数々の銘酒を生み出す地域なので、歴史的人物とのエピソードにも事欠きません。

例えばグレンファークラスというウイスキーは、鉄の女といわれたサッチャー元イギリス首相が愛飲していたお酒です。しかもグレンファークラスの中でも「105」というアルコール度数が60度もある強い銘柄を寝酒として飲んでいたそうです。

また、朝の連続テレビ小説「マッサン」のモデルとなった竹鶴政孝が修行しウイスキーづくりを学んだ蒸留所の一つ、ロングモーン蒸留所も存在しています。

ちなみに、ロングモーン蒸留所のポットスチル(単式蒸留器)はストレート型で以前は全てが直火焚きでした。その影響からか竹鶴が最初に造った余市蒸留所のポットスチルも、ストレート型の石炭直火蒸留となっています。

 

個性が炸裂!アイラモルトの魅力とは?

ウイスキーファンならば一度は訪れたい島がスコットランドにあります。

淡路島ほどの大きさながら8つの蒸留所が集まっていて、いずれもピート香の強い個性的なモルトウイスキーを生み出すアイラ島。スコッチの中でも特に個性あふれるアイラモルトの魅力に迫ります。

 

猛烈過ぎる個性

アイラモルトにまつわる笑い話!?
BARで何も知らずに初めてアイラモルトを頼んだ。出てきたウイスキーを飲むと、どう考えても薬品臭がする!?

異物混入か、もしくは悪くなったのではないかとバーテンダーに伝えようと思った。それで周りを見ると、他のお客は同じボトルから注がれたウイスキーを美味しそうに飲んでいるではないか。

もしかして自分のグラスにだけ細工をされたのだろうか。自分は招かれざる客だったのだろうかと頭を抱えた!

こんなエピソードが残るほど、アイラモルトには猛烈な個性があります。その正体はスコッチ独特の香りの元となるピートです。

ピートに覆われた島

アイラ島は島全体がピートと呼ばれる泥炭で覆われています。仕込みに使う川の水自体が、ピートの香りや成分がしっかりと移った茶色く変色した状態になっています。

さらに8つの蒸留所のうち7つの蒸留所が海岸沿いにあります。潮風をうけながら貯蔵庫の中で熟成され、磯臭さと表現してもいい潮っぽさが残っています。

好き嫌いは別れるが一度は通る道

薬品のような香りと、何故ウイスキーからこんな味がするのか分からない磯臭さと潮っぽさ。

こんな表現をすると、とても美味しいウイスキーには思えません。ですが個性のあるものほどハマると代わりがなく、どんどん好きになってしまうものです。

世界には、この様な個性的なアイラモルトに魅了された人が多数おり、アイラ島は多くのウイスキーファンが生涯一度は訪れたいスコッチウイスキーの聖地となっているのです。

ウイスキー初心者であっても最初は飲みやすい銘柄から入り、どこかのタイミングでアイラモルトに接することでしょう。

最初は「もう二度と飲まない」と思っても、しばらくするとあの個性の強さが気になりだして、また飲んでしまう。そんな事を繰り返すうちに熱狂的なアイラファンになってしまう人が後を絶ちません。

 

読んで魅了されるアイラモルト

読むとアイラモルトをどうしても飲んでみたくなると、ウイスキーファンから支持を受ける一冊があります。

それが「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」(村上春樹・新潮文庫)です。

この本は、作家の村上春樹さんがアイラ島とアイルランドを旅した様子を綴った旅行記ですが、この本を飲んでいると行間からアイラモルトの香りが漂ってくる感じがして、思わずアイラモルトを飲まずにはいられません。

この本を読みながらアイラモルトをゆっくりと傾けるというのも贅沢な時間の過ごし方です。

 

アイラモルトの代表銘柄は?

どこの店に行っても飲んだり購入したり出来る代表的銘柄はアードベッグ・ラフロイグ・ボウモアの3銘柄です。

ちなみにアードベッグが最もクセが強く、ボウモアはアイラモルトでは中間的な味わいなため入門編にオススメです。

ラフロイグは消毒液のような匂いが特徴で、事実禁酒法時代のアメリカでは「こんな匂いのもの飲む人いますか?消毒液ですよ」と誤魔化して流通していたほどです。ただラフロイグはチャールズ皇太子が愛飲するなどシングルモルトでは初めてとなる英国王室御用達の名誉を賜っています。

飲み方色々


ウイスキーの飲み方は、飲み手の自由であるというのが原則です。

ただアイラモルトの場合、香りが特徴のスコッチの中でも特に香りに個性がある銘柄が多いです。

ストレートやトゥワイスアップ(水とウイスキーを半々にして飲む)といった飲み方もいいですが、意外にもソーダ割り(ハイボール)にすると、独特のピート香がいい感じのフックとしてさらに立ち上がって新しい美味しさを見せてくれます。

夏場などストレートなどが重くなる季節には、アイラモルトのハイボールもオススメです。

好きな人にはたまらないのがアイラモルト!
スコッチファン垂涎のアイラモルトは、ひょっとするとウイスキーを飲みなれない初心者のうちは近寄りがたい印象があるかもしれません。

しかし、この魅力に気付くとアイラモルト以外は飲めないなんて熱狂的なファンになってしまいます!

 

一度であきらめず、自身のウイスキー経験値を積み重ねるたびに飲んでみると、新たな発見が出来るのではないでしょうか。

 

まだまだあるスコットランドの個性あふれるウイスキー

絶対的ウイスキーの最高峰スコットランド。

なかでもスペイサイドやアイラは聖地とされていますが、それ以外にも魅力的で個性的なスコッチを生み出す場所は存在しています。
今回はそんなスコットランドの様々な産地のウイスキーを紹介していきます。

島々の個性があふれるアイランズ


地図でスコットランド周辺を見てみると分かりますが、海岸線を挟んで大小さまざまな島々が点在しているのが分かります。

そんな島にある蒸留所でつくられているウイスキーを総称してアイランズと呼んでいます。

島により個性が全く違うため「アイランズとはこういうテイスト」と包括的にまとめるのは困難なほど、多種多様なウイスキーを生み出しています。

アイランズの代表的銘柄は?

多種多様なアイランズモルトのなかから、代表的銘柄を挙げてみましょう。

まずはハイランドパーク。こちらはメインランド島にある蒸留所で、19世紀後半に欧州の各国国王クラスが集まった船上パーティーで振舞われ「最高のモルトウイスキー」と賞賛されたとの逸話が残るウイスキーです。

続いてはスキャパ。こちらもメインランド島にある蒸留所ですが同じ島にあるハイランドパークとは全く個性が異なり、潮風の風味やハチミツのような甘さがあります。ピートは使用していないのですが、仕込み水自体にピートの成分が含まれているため、かすかにピート香が漂うのも特徴。

3つ目はタリスカー。こちらは岩山が点在するスカイ島で作られるウイスキーで、島の環境を表してかスモーキーさと海風を感じる力強く荒々しいテイスト。ちなみに「宝島」や「ジキル博士とハイド氏」を書いた作家スティーブンソンが愛飲したことでも知られています。

 

実力派が集うハイランド

およそ30の蒸留所があるハイランド地方。さらに東西南北に細分化されそれぞれが特色を持ったウイスキーを生産しています。

ハイランドモルトのなかで、おそらく最も有名なのはグレンモーレンジィです。スコットランドで最も背の高いポットスチルで蒸留され、仕込み水はスコットランドでも珍しく硬水が使用されています。また熟成の最終段階の樽にこだわるウッドフィニッシュにも積極的で、様々なパターンの商品を展開しています。

クライヌリッシュは「スコッチの全ての要素を含んでいる」と賞賛されるほど、あらゆる面でバランスの取れたウイスキー。ラベルにはワイルドキャットと呼ばれるネコが描かれており、愛猫家からも人気となっています。

エドラダワーはスコットランド最小の蒸留所。創業当時から変わったのは電気が通った事というほどの伝統製法を今に伝えており「バターのよう」と称されるクリーミーなウイスキーを製造しています。

 

栄枯盛衰キャンベルタウン

キャンベルタウンは、スコットランドの西方にあるキンタイア半島にある都市です。

かつては狭い市内に30を超える蒸留所があり、地理的条件から「ウイスキーの首都」とまで呼ばれるほどに輸出業が栄え栄華を極めました。しかし禁酒法時代のアメリカに粗悪なウイスキーを輸出したことから、評判は最底辺に落ち多くの蒸留所が閉鎖。

現在は品質第一を守り抜いたスプリングバンク蒸留所などを残すのみとなっています。
ちなみに朝ドラ「マッサン」のモデルとなった竹鶴政孝は、かつてキャンベルタウンのヘーゼルバーン蒸留所でウイスキーづくりを学んでおり、現在も蒸留所は操業しています。

 

繊細な味わいのローランド

スコットランドで最も南部に位置するローランドは、その位置関係から伝統的に大都市の消費者に向けた飲みやすいウイスキーをつくり続けてきました。そのため、忘れられなくなるような強烈な個性はありませんが、安心して飲める穏やかさが特徴となっています。

 

多様な蒸留所がスコットランドにはある!

これまで紹介してきた蒸留所の他にも様々な蒸留所がスコットランドにはあります。

たとえばスコットランドの首都エディンバラにある唯一の蒸留所、グレンキンチーはスモーキーさがありつつも非常にライトでドライなモルトを生み出しています。

またオーヘントッシャンは3回の蒸留を行なうため、非常に軽やかでライトなクセのないウイスキーを送り出し人気となっています。

 

スコットランドの様々な生産地についてまとめてみました。

どの地域にも言えることですが、スコットランドのウイスキー、つまりスコッチは個性があふれていて、蒸留所の主張を感じられるお酒になっています。
ぜひ色々な地域のスコッチを味わって、スコッチの世界を楽しんでください。

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