カスとりブランデー!マールとグラッパって何?

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ブドウ由来の蒸留酒と言えば、ブランデーが真っ先に浮かびますが、その親戚とも言えるのがマールとグラッパです。
それぞれに非常に魅力あるお酒。そこで今回はマールとグラッパの2種類のお酒に迫ってみたいと思います。

カスとりブランデー?

よくマールやグラッパの文献を読むと「カスとりブランデー」という言葉を目にします。「カスとり」と聞くと、あまりいいイメージはしませんが、決して質の悪さを表現しているわけではありません。

ワインをつくる際。ブドウを破砕していくわけですが、これ以上果汁が出ないという状態まで潰すわけではありません。

そうなると、醸造ごとにまだ果汁を含んでいる大量のブドウが発生するわけです。そんなブドウを集めてつくった蒸留酒がマールとグラッパなのです。

マールの特徴

マールとはフランス語でブドウの搾りかすを意味する言葉。これを使い蒸留したブランデーをオード・ヴィー・マールと呼びますが、通常はマールと略して呼ばれます。

特徴的なのは、全てのマールが必ず樽熟成を経てから出荷される点にあります。なのでグラッパのような無色透明なものは存在していません。

フランス国内のワイン製造地域で作られていますが、半分以上がお手ごろワインの生産地ラングドック地方で作られています。

有名銘柄生まれのマール

法律によりフランス国内では13の地域のみが地名を名乗りマールを製造していいとされています。

いずれもワイン生産で有名な地域なのですが、なかでもシャンパーニュ、ブルゴーニュの2つの地域のマールは品質が優れています。

ブルゴーニュ産のマールの場合、有名な銘柄のブドウを使ったマールも存在しています。

例えばワインを飲まない方でもその名を知っているであろうロマネ・コンティのマール。ワインのほうのロマネ・コンティは畑の規模も小さく、出荷本数が少ないことから、信じられない高値となります。とある都内の高級レストランでは年代ものが250万円の値段がつけられていたほどです。

しかしマールになればかなりのお手ごろ価格で入手可能。蒸留酒であるためブドウの香りの成分がより洗練された形で感じることが出来ます。

とはいえ冷静になって考えると、250万円を知っているからお手ごろと思うだけで、実際はボトル1本数万円という価格。やはりなかなか気軽に手を出せる代物ではありません。

グラッパの特徴は?

グラッパはイタリア産のカスとりブランデーです。

つくり方はマールとほぼ同じですが、樽熟成を行なわないものが多く、透明なまま出荷されます。

グラッパはイタリア人生活に密着したお酒で。飲むと満腹感を和らげるとされ、肉料理を食べた後や食後酒として飲まれています。

さらにエスプレッソにごく少量加えて飲んだりと、生活の様々な場面にグラッパが登場しています。

日本では、それほど有名なお酒ではありませんでしたが、バブル後期のイタメシブームによりイタリア料理店が増え認知度が高まりました。

品質の向上著しいグラッパ

庶民の酒というイメージだったグラッパでしたが、ここしばらくの間は急速に品質が向上し、世界のセレブの間でも評価が急上昇中です。理由はいくつかありますが、生産者たちが品質向上を目指し様々な改善に乗り出したのが大きな理由といえるでしょう。

使い古した蒸留設備を新しくするなどもそうですが、最大の変革はブドウの扱いです。

通常カスとりブランデーは、搾り終えてすぐのブドウを蒸留にはまわしません。

秋のワインの仕込みシーズンの間、搾りカスは保存され、作業が落ち着いてからブランデー作りに利用されるのです。もちろん保管は厳密に行なわれますので、腐敗などの心配はありません。

しかしイタリアのグラッパ業者の中には、フレッシュな搾りカスをすぐに蒸留に使うところも出てきました。このような流れで生まれたグラッパは、非常に豊かなブドウの香りが残っています。

また樽熟成を行なうグラッパも登場し、こちらもブドウをそのまま頬張っているかのような豊かな香りとなっています。

 

カスとりブランデーと聞くと、なんだか戦後間もない頃に登場した劣悪酒を思い浮かべてしまいますが、マールもグラッパも素晴らしいお酒です。もしBARで見かけたならば、注文してみてください。締めの一杯に選べば素晴らしい締めくくりとなるはずです。

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