自宅がビール工場に?手作りビールの魅力とは?

ビール

ビールには様々な種類があり、お酒売り場に行けば多種多様なビールが並んでいますし、レストランなどでもこだわりのクラフトビールを取り揃えるところも増えています。
しかしビールの世界には、自分でビールを作って楽しむ人たちも存在しています。今回は、そんな手作りビールの魅力や、注意点について探っていきたいと思います。

1.手作りビールの始め方


ビールを作るとなると大規模な工場や設備が必要で、自宅で作るのは困難と思いがちではないでしょうか?
もちろん全てを一から作るとなると大変ですが、いまの時代便利な自家製ビールキットが大型のホームセンターやインターネットの通販サイトなどで販売されていますので、まずはそれを入手することからはじめましょう。
ビールを作る際に、おそらく最も技術と経験が必要なのが、原材料の麦を発芽させ麦芽にし、さらに麦芽を糖化させていく工程です。
ただビール作りキットの場合、缶などに入ったすでに麦芽を糖化させたものがついてきますので、最も難しい工程を省けます。
後はマニュアルにそって製造していけば、仕込み時期にもよりますが、およそ1か月ほどで自分で作ったビールを飲めてしまうのです。

2.ラガーとエールの違い


ビールにはラガータイプとエールタイプがあります。
それぞれ下面発酵と上面発酵などといわれますが、具体的な醸造方法に詳しくない人はピンと来ないでしょう。
エールタイプはビール誕生時からある古典的な醸造方法で、常温で発酵させるタイプです。味わいは麦の風味や様々なアロマが豊かで、のど越しで飲むよりは、じっくり時間をかけて飲むタイプに仕上がります。
一方のラガービールは低温で発酵させるタイプ。元々は気温の低い季節に仕込むなどしていましたが、近代に入り冷却技術が発明されると、一気に普及。品質コントロールをしながらの大量生産に向いていたため、ビールの主役の座に就きました。ちなみに日本で飲まれる一般的なビールの殆どはラガータイプです。
日本では商品名の関係でラガー=熱処理をしたビールとのイメージを持っている方もいますが、あくまでラガーは製造方法の名称でしかありません。

2.失敗は少ないけれども


ビールキットは、初心者でも簡単に失敗なく作れるようにと様々な配慮がされて作られたものですが、それでも稀に失敗してしまうケースがあります。
多いのは、発酵時の温度管理をミスしてしまい発酵不足の状態で次工程に進んでしまったり、反対に温度が高すぎて異常発酵を起こしてしまったりというもの。また、発酵に使うビール酵母は40度以上で死滅してしまうため、発酵時の温度管理はかなり重要となってきます。
さらに、食品製造の基本である消毒殺菌をおろそかにしてしまい、発酵ではなく腐敗になり、全てをダメにしてしまうケースもあります。
どちらもしっかりと基本を守り、細かく管理監視をしていれば防げるものです。

3.生きた酵母を飲む


自家製ビール最大の特徴と魅力は、酵母をそのまま瓶の中に閉じ込められるというものです。
通常流通しているビールは、製造過程でフィルターや加熱によって酵母を除去しています。
しかし、自家製ビールの場合酵母ごと瓶に詰めてしまいます。そのためボトリングしたあとでも酵母が生き続けるのですが、このビール酵母は健康面でも大いに貢献してくれる存在。
最近は腸内環境を整えることが、全身の健康状態維持に効果があると注目され「腸内フローラ」なんて言葉も耳にする機会が増えていますが、まさに手作りビールは、そんな腸内環境を改善する酵母が、たっぷり含まれたビールなのです。

4.熟成変化の楽しみ


先ほど、瓶の中で酵母が生き続けているといいましたが、それはつまり瓶内部熟成が進むことを意味しています。
日々の酵母の活動により、ビールは刻々と成長熟成をとげ、月日を経過するごとに味や香りが変化するという、まるでワインのような経験が可能となります。
ちゃんと管理をして製造保管すれば、1~2年で熟成のピークを迎えるとされていますので、出来立ての新鮮さでなく定期的に飲むことで、成長を確認するなんて、楽しみ方も出来てしまいます。

5.アルコール度数1%以上は厳禁


自家製ビールを作る上で最も重要なのは「絶対にアルコール度数を1%以上にしない」という点です。
これは酒税法で厳密に決められており、アルコール度数1%を超えるものを製造する場合は、酒類製造免許が必要となってきます。
通常のビールキットは、当然ながらその辺も熟知していますので、マニュアルどおりに製造すればアルコール度数が1%を超過しない分量や手順が示されているので安心ですが、慣れたからと調子にのってしまってはいけません。
免許を持たずに製造すれば、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金という罰則があるほか、せっかく作った酒類や原料、愛用していた器具は全て没収されてしまいます。
お酒は大人にだけ許された嗜みです。飲むのも作るのも節度を守る必要があるわけです。

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