酒飲みに学ぶ、日本ウイスキー誕生秘話

Ice

角ハイボールをきっかけに始まり、朝の連続テレビ小説「マッサン」でピークを迎えた日本のウイスキーブーム。
一時期の需要低迷期を脱し、原酒不足で出荷調整をしなくてはならないほどの人気ぶりとなっています。
今回は、国際的にも高い評価を受けているジャパニーズウイスキーの歴史や特徴に迫ってみましょう。

 

1.二大メーカーが牽引

日本のウイスキーづくりに欠かせないのが、竹鶴政孝と鳥井信治郎の二人。

竹鶴政孝は1918年に単身スコットランドに留学し、ウイスキーづくりを学びました。帰国した竹鶴政孝を技師として招聘したのが、寿屋(現サントリー)の創業者である鳥井信治郎。この両者により、日本初のウイスキー蒸留所である山崎蒸留所が稼動し、日本初の国産ウイスキーは誕生しました。

その後10年間の契約期間を終えた竹鶴は退職し、北海道の余市に蒸留所を建設。ニッカウヰスキーを創業したのです。日本のウイスキーづくりの第一歩は、後の国産ウイスキー二大メーカーの創業者の運命が密接に絡み合い誕生したといえるでしょう。

 

2.ジャパニーズウイスキーの特徴

日本のウイスキーづくりは、スコッチを手本としたものです。

ただ大きく違うのは、スコットランドとは違い国内に蒸留所の数が少ないこと。

スコットランドでは、様々な蒸留所の個性あふれるモルトウイスキーを集めブレンドして、多様な味わいのウイスキーを生み出しています。一方で蒸留所が少なくメーカー同士の交流がほぼない日本では、自社内で多種多様な原酒を作り出しているのです。

 

3.多様な飲み方に応える

ストレートにロック、ハイボールに水割りと、日本ではウイスキーが様々な飲まれ方をしています。そんな日本の消費者に合うよう、日本のウイスキーはどのような飲み方をしても美味しくなるよう、味の構成をしています。

ストレートはもちろん、氷を入れても、ソーダや水で割っても、飲み方により様々な表情を見せてくれます。そんな多面性こそが、国際品評会でも高い評価を受けるジャパニーズウイスキー最大の魅力と言えるのではないでしょうか。

 

4.サントリーの特徴は?

トリスやオールド、そして角ハイボールと各時代でブームを起こし、日本のウイスキーの牽引役となったのがサントリーです。上質なウイスキーのCMも次々と生み出し、それらは今でも名作として語り継がれています。

サントリーが常に目指してきたのは、日本人の口に合うウイスキー。香り豊かで華やかで繊細。そんなイメージのウイスキーを現在も数多く生み出しています。

シングルモルトでは山崎と白洲がラインナップされています。どちらもシェリー樽熟成やヘビーピーテッドなど、ユニークな限定品を販売し毎年ファンを楽しませています。

ブレンデッドはまさに真骨頂と呼べるもので、現在は「響」がフラッグシップとなっています。

しかしそれ以外にも、単独銘柄で世界最高販売量の記録を持つオールド。ハイボールブームを生み出した角など、価格帯ごとに魅力的なウイスキーを取り揃えています。

 

5.ニッカの特徴は?

創業者の竹鶴政孝が職人出身だったこともあってか、「饒舌に語るよりも黙って品質で語らしめる」といった無骨な印象があるニッカ。

竹鶴政孝が目指した本場スコットランドに負けないウイスキーづくりが、現在も根底に流れています。

創業の地でもある余市蒸留所で生み出されるのは、ピート香の強い力強くパワフルなモルトウイスキー。現在では世界でも珍しくなった、石炭直火蒸留が現在も続けられています。

一転して仙台市にある宮城峡蒸留所では、やわらかく華やかなタイプのウイスキーを生み出しています。

それぞれの蒸留所からシングルモルトも発売されていますが、両方のモルトだけを合わせた竹鶴も、高い評価を得ています。この他にヒゲのウイスキーの愛称で知られるブラックニッカ。竹鶴政孝が亡き妻に捧げ、朝ドラの最終回にも登場したスーパーニッカなど、こだわりのブレンデッドウイスキーもあります。

 

二大メーカーを中心に、ジャパニーズウイスキーの特徴を紹介しました。

これ以外にも秩父蒸留所など、小規模な蒸留所も各地に点在し、個性あふれるウイスキーをつくっています。

二大メーカーのウイスキーを飲み、ジャパニーズウイスキーの世界観を描く。

その後で小規模な蒸留所のウイスキーを楽しめば、よりジャパニーズウイスキーの世界が広がることでしょう。

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