ウイスキー香りと色 天使のミニ樽でウイスキーを熟成させて楽しむ!

ウイスキー

ウイスキーの魅力といえば、豊かな香りと琥珀色と表現される色合いです。

このウイスキーならではの特徴を生み出すウイスキーの製造工程や、熟成に欠かせない樽の秘密に迫りたいと思います。

ウイスキーの味を決定する樽

「樽はウイスキーのゆりかご」という言葉があります。
家庭環境によって人格形成がされるように、長年の時を過ごす樽はウイスキーの味と香りを決定するのに大きく影響します。

ウイスキーづくりの現場では、使用済みのバーボン樽やシェリーを熟成した後のシェリー樽が多くつかわれます。バーボン樽の場合はバニラ香や軽めの甘さが付き、シェリー樽の場合はこってりした甘さやドライフルーツのような香りを与えてくれます。

これ以外にも日本ではミズナラ樽も使われ、白檀の香りがするとして日本独自の樽熟成として注目を集めています。

さらに最近ではウッドフィニッシュと呼ばれる、ボトリング前の数か月~数年を別の樽で後熟させるのも流行しています。

天使のミニ樽 自宅でウイスキーを樽貯蔵して熟成させよう

自宅でウッドフィニッシュを仕上げて、自分好みのウイスキーを作ることもできます。

専用の樽で仕上げることができるのですが、同じような商品に見えて中にはインテリア用として防水加工が施された商品もあります。樽の中を防水加工してお酒と木が接しないようにしている商品だと、たんなる瓶詰の状態と変わらず熟成が進みませんので注意が必要です。

同じような商品を購入する場合、樽の中の構造を確かめて購入するのをおすすめします。

天使のミニ樽はホワイトオークで樽を作り、内部を火であぶった商品です。ウイスキーに詳しい方ならすぐにピンとくるかと思いますが、いわゆるバーボン樽の新品です。

この商品の注意点としてはお酒と木の接触面が多いので、長期間保存しすぎると木の成分がお酒に溶け込みえぐみが出てしまいます。また新品時は色味や木のにおいが付きやすいので、様子を見ながら早めに飲むほうがいいでしょう。

あくまでも長期熟成用ではなく、自分好みの風味をつけるウッドフィニッシュ用の樽として利用してみましょう。

色が濃ければいいウイスキー?

ウイスキーと一口に言っても色合いは赤褐色といえるような深いものから、黄金色のような淡いものまで様々です。

何となく「濃い色の方が長年熟成したいいお酒」と思いがちですが、そうとは限りません。

先ほど樽は味や香りに影響を与えるといいましたが、色にも影響を与えます。
特にシェリー樽で熟成させると濃い色がつきやすく、同じ蒸留所で同じ年数を経たものでも、バーボン樽とシェリー樽で熟成させたものを比べるとまったく別物といっていいほどの色の違いが出てきます。

もちろん熟成年数が色に影響を与えないことはありませんが、それよりも熟成に使った樽の種類の方が遥かに色にとっては大きく影響を与えると覚えておいた方が良いでしょう。

樽からの天使への分け前

最初無色透明だったウイスキーは、樽の中で熟成することによって、複雑な香りや美しい色をまとっていきます。

樽は周囲の環境によってわずかな膨張と収縮を繰り返し熟成が進むわけですが、その際に樽の中のウイスキーは蒸散し1年間でおよそ2~3%ほど減少していきます。

そのためウイスキーの貯蔵庫に入るとアルコールの香りが充満しており、お酒に弱い人ならば入っただけで酔っ払ってしまうほど。蒸留所見学でも、貯蔵庫の見学は滞在時間などが制限されているところもあります。

ちなみに減少した分はエンジェルズ・シェア(天使の分け前)と呼ばれています。つまり天使がウイスキーを少し拝借したということになるでしょうか。

されども樽だけでは決まらないウイスキーの奥深さよ

2014年に放送されたNHKの朝の連続小説「マッサン」で、初めてウイスキーを飲んだ人々が「焦げ臭い」と顔をしかめていたシーンが度々登場しました。正確に言えば、このシーンで登場したのはスコッチやスコッチを目指してマッサンがつくったウイスキーです。

ウイスキーの原材料は大麦ですが、水分を与えて発芽させ、より酒づくりに最適な大麦麦芽という状態にして使用します。ただ、大麦麦芽をそのままにしておくと、成長を続け酒づくりに適さなくなってしまいますので、熱乾燥させることで成長を止めます。

スコットランドでは乾燥の熱源に周囲に豊富にあったピートを伝統的に使用してきました。

ピートとは植物が堆積して炭化したもので、乾燥させることでよく燃えるので熱源には最適な存在です。このピートの成分によって大麦麦芽に匂いがつき、それが焦げ臭さや煙くささの元となるのです。

コラム ノンピートのスコッチも

ピート香は強烈な個性を生みますが当然好き嫌いも生まれ、嫌いな人にとっては薬品臭い嫌な臭いとなってしまいます。

そのため、スコッチウイスキーの中でもピート香を抑えたものや、乾燥にピートを一切使わないところもあり、それがまたスコッチの個性を生み出す要因となっています。

かつては蒸留所ごとに自前で行なっていた乾燥の工程ですが、非常に労力を要するため、現在では殆どの蒸留所がモルトスターと呼ばれる専用業者にピート香の強弱など細かくレシピを指定する形で行なっています。


ウイスキーの製造工程に欠かせないピートと樽。
この2つをどのようなチョイスで行なうのかにより、同じ原材料でつくったウイスキーでも全く違った完成品となります。

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