白ワインで使われるブドウ徹底比較

ワイン

ワインが苦手な人でも、「白ワインなら飲める」なんて人も多いんじゃないでしょうか。

こんにちは、編集部の佐藤です!

僕も昔はワインが苦手だったんですが、白ワインを飲んだのがきっかけで徐々に赤ワイン全般も大好きになっていきました!

白ワインは基本的に癖も少なくて、フルーティなものが多いのが特徴です。ワインが苦手という方でも気軽に飲めるのがうれしいですね。

さて、そんな白ワインですが、使われているブドウによって特徴が大きく変わってくるのはご存じでしょうか?

白ワイン用のブドウ品種は無数にあるんですが、三大白ワイン品種といったものが存在します。シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングの三種類です。

  • シャルドネ:平均点が高く、栽培された地域で味が全然違う品種
  • ソーヴィニヨン・ブラン:熟成よりはフレッシュさを楽しむ品種
  • リースリング:初心者に大人気で理解しやすい美味しさ!ただ奥深さや多層的な味わいが少ない品種

品種の特徴は上にあげた通りですが、それぞれ特徴があるのが分かっていただけると思います。それでは品種の特徴について紹介していきましょう!

白ワインの代表シャルドネを学ぶ

白ワインの品種の中で、最も有名で世界中で栽培されている品種がシャルドネです。
ワイン売り場で見かけたり、もしくはレストランのワインリストでも、おそらく最も多く見かけるのがシャルドネでしょう。

平均点が高く変幻自在なのが魅力

シャルドネというブドウの味や香りの特徴は?と聞かれて、即座に答えられる人はおそらくいないでしょう。
なぜならば、産地によりあまりに性格が異なってくるからです。
そのため、一度シャルドネを飲んで美味しいと思ったからといって、次に別のシャルドネを飲むと、全く別物に思えることもあります。
それゆえ、桁を間違えているのではないかと思うような高級ワインにも使われれば、ワンコイン以下の手軽なワインにも変身します。
ただ手ごろすぎる価格のものであっても、大ハズレということはありません。どんなつくり方をしても、一定ライン以上の味と香りになる。そんな平均点の高さが、包括的にみたシャルドネの特徴です。

栽培された地域で風味が全然違う!?

環境により大きく味を変えるシャルドネ。味の構成に最も大きく影響するのは気温です。
冷涼な気候の場合酸味が強く、青リンゴのような鋭い引き締まった感覚の香りとなります。一方で温暖な気候になればなるほど、フルーティーさが増しパイナップルやマンゴーのような甘いふくよかな香りを感じさせてくれます。
つまりシャルドネからつくられたワインを飲む際に、香りをかいだだけで、そのワインがどんな気候条件でつくられたかを判断できるとのです。
産地別により詳しく見て行くと、冷涼なシャブリはレモンや火打石のような鋭い香りになります。一方で温暖なカリフォルニアでは、パパイヤのようなトロピカルフルーツの香りに。
土壌も痩せた土地ではミネラル感あふれる鋭さがありますが、肥沃な土地では豊かで肉付きのよい味わいとなるのです。

樽が与える影響も大

シャルドネ自体が、自身の個性を前面に押し出してくるタイプでないことは、これまでの説明で把握できたかと思います、
そんな存在だからこそ、熟成に使われる樽の影響も大きく受けることとなります。
シャルドネはかつては古樽もしくは大樽での熟成がメインでした。しかし1960年代にはいると、樽を一切使わずにステンレスタンクのみを使用し、クリアなワインをつくる醸造家も誕生します。
さらに通常は発酵を終えたワインを樽に移し熟成させますが、熟成自体を樽の中で行なうバトナージュという技法もあります。
このバトナージュを行なうと、ワイン自体にふくよかさが生まれ、香りもトロピカルフルーツを思わせる、むせ返るような芳香となります。

料理とはあわせやすいワイン

シャルドネは様々な価格帯のワインで使用されるブドウ品種です。
毎日の家飲みにも最適なデイリーワインでも、多く見かける品種となっています。
1000円以下のシャルドネの場合、産地はニューワールドのものが殆ど。そのため多くが鋭さや切れ味という引き締まった味わいではありません。たっぷりの日を浴びて温暖な気候で育ったことを思わせる、よりフルーティーな味わいになります。
このような味わいのワインは、日常生活で楽しむ料理とは絶妙の相性を見せてくれます。
揚げ物や焼き魚、焼鳥はもちろん。グラタンやシチューといった寒い冬にピッタリな料理とも相性抜群です。
反対にこれらの料理に、あまりに高級すぎるシャルドネを合わせると、主張が強すぎて料理との相性を壊してしまいます。
ブルゴーニュの第一級の畑から作られた高級白ワインを楽しむならば、相手をする料理もやはりそれなりの格のものを用意しなくては、マリアージュを楽しめません。

ワインの世界にはテロワールという言葉があります。分かりやすくいえば、環境や土地柄が反映された味わいのことですが、それを理解するのにシャルドネは最適な存在です。

色々な産地のシャルドネを試し、気候がワインに与える影響を体感してみてはいかがでしょうか?

夏にピッタリ!さわやか系ソーヴィニヨン・ブラン

三大白ワイン品種の一角を占めるソーヴィニヨン・ブラン。
フランスはもちろんニューワールドでも栽培され、魅力的なワインを次々と生み出しています。

爽やか系の代表格

ソーヴィニヨン・ブランを語る上で、誰しもが真っ先にあげる特長は香りです。
森の香り。大草原の香り。柑橘類の香り。など表現は様々ですが、とにかく爽やかさを連想させる香りであることは間違いありません。
気候により冷涼なところはライムの香り、温暖なところになればオレンジの香りと変化を遂げますが、それでも柑橘系の爽やかさは失いません。
こってりとした重厚感というよりは、身軽で軽快な爽やか系イケメンを思わせるワインといえるでしょう。

ニューワールドからの下克上

ソーヴィニヨン・ブランはワイン王国のフランスで栽培されている品種です。
主な産地はボルドー地方やロワール地方。ロワールならばサンセールやプイィ・フュメが代表的な産地でソーヴィニヨン・ブランの代名詞ともいえます。ボルドーも有名な産地ではありますが、ここではセミヨンやミュスカデといった品種を混ぜワインづくりが行なわれます。
どちらも古くから評価される産地でしたが、このブドウの評価が上がったのは、フランスではなくニューワールドと呼ばれる産地がきっかけでした。
先陣を切ったのはカリフォルニア。そこで生み出されたソーヴィニヨン・ブラン単独で作ったワインは瞬く間に世界中のワイン愛好家から高い評価を受けます。これをきっかけに、世界中の産地でソーヴィニヨン・ブランを使ったワインづくりが拡大していきました。
なかでもニュージーランドは、気候的にブドウと合っていたのか、次々と素晴らしいワインを産出。フランスを凌駕するソーヴィニヨン・ブランの聖地とも言える存在となったのです。

香りを生かす栽培方法

香りが最大の特徴であるソーヴィニヨン・ブラン。熟成の度合いによっても当然ながら香りは変化していきます。
通常ブドウは、収穫時期を決めたならば短期決戦で一気に収穫を行います。これは収穫時に雨が降るとブドウに含まれる水分が多くなり、完成したワインが水っぽくなるのを嫌うからです。
しかし元々降水量の少ないニューワールドの場合、あえて収穫時期に幅を持たせ、未熟なものから過熟のものまでを使用するケースがあります。
当然、このような製法から生まれるものは、本来では得られない多層的で魅力的な香りを持っており、この品種の新たな可能性を感じさせてくれます。

チオールってなに?

ソーヴィニヨン・ブランを学ぶと、時折チオールという言葉に出くわします。
「チオール由来の香り」とか「チオールをいかしたワインづくり」など使い方も様々。
このチオールというのは、アルコールと硫黄が結合した成分。研究によりこのチオールに由来する、ツゲの若葉やトロピカルフルーツ系の香りを、ソーヴィニヨン・ブランが持っていることが判明しました。
ただチオールは銅に弱く、銅に触れると瞬く間にその香りが消滅してしまいます。
ブドウの栽培には病気を防ぐため、大昔から硫酸銅と消石灰を混ぜたボルドー液という消毒剤が使われてきました。当然これを使うと銅の成分が入っているため、チオールは消えてしまいます。
そのためチオール由来の香りを生かすためには、ボルドー液以外の薬剤を使った栽培をしなくてはなりません。このような栽培方法から生まれたものが、チオール由来の香りを生かしたワインなのです。

熟成よりはフレッシュさを楽しむ

爽やかな香りが魅力のソーヴィニヨン・ブランは熟成を期待するよりも、若々しいフレッシュさを楽しむべきです。
熟成をさせても劇的な変化は生まれず、むしろ魅力である爽やかさを失い枯れた印象すら持ってしまいます。
料理で合わせるならば、ハーブ系の料理との相性が抜群。鶏肉の香草焼きやハーブソースで食べる魚のポワレやカルパッチョなどとは絶妙の取り合わせです。

ソーヴィニヨン・ブランの爽やかさは、夏の季節には最高です。しっかり冷やし香草系の料理と共に楽しむと、真夏の暑さも魅力的に思えてしまうほど。是非お試しください!

絶対に外さない白ワイン品種リースリング

白ワイン用のブドウ品種で、安定性と品質の高さからトップを走るのがシャルドネです。
ではそれに対抗できる品種は?と聞かれれば、リースリングをあげなくてはなりません。
ただ、このリースリングが実力を発揮できる条件は限られています。

理解しやすい美味しさ

レストランでリースリングと書かれたワインを注文しましょう。
殆どのケースで、一口飲んだだけで「美味しい!」となるはずです。ワインと言うのは、色々と過去の経験やもしくは知識を引き出して、あれこれと頭の中で解釈して美味しいとなりがちです。
しかしリースリングの場合は、例えその日が初のワインという人でも理解できる、分かりやすい美味しさがあります。
香りも桃や梨のようなフルーティーな香りがあり、どこと無く甘みが漂い非常に分かりやすい、いい香りがします。

栽培面での気難しさ

味わい的には、誰にでも理解しやすい品種ということは理解できました。
ただ、そのような味わいを生み出せる栽培環境はかなり限られています。
求められるのは冷涼な気候と痩せた土地。そのため主要な産地はドイツ。もしくはドイツとの国境近くにあるフランスのアルザスとなっています。
ニューワールドでもリースリングは栽培されているのですが、分かりやすい美味しさはあるものの、奥深さや多層的な味わいはありません。
世界の中でも、リースリングの本当の実力を引き出せる場所はかなり限られています。
赤ワインの品種に例えるならば、どんな環境でも一定の結果を残すカベルネソーヴィニヨン的存在がシャルドネ。
一方で環境が合わないと真の姿を見せないピノ・ノワールにあたる白ワイン品種がリースリングということが出来るでしょう。

ボトルの形状だけで分かる

ボルドーはいかり肩、ブルゴーニュはなで肩。2大産地のボトルはそれぞれ特徴的な形をしており、みただけでどちらの産地のワインなのかが一目瞭然です。
リースリングのボトルはかなりスリムで、背が高いのが特徴。一般的にイメージするワインボトルとは全く異なる形状ですので、見ただけでリースリングのボトルを分かるはずです。
面白いことにボトルの形状は、世界各地でも大体同じになっています。つまりニューワールドでもボルドー系のワインを目指していればいかり肩。ブルゴーニュ系を目指すならなで肩。そしてリースリングを使ったならばスリムで背が高い形状です。

ワインの名前もリースリング

通常ワインの名前には、ワインを製造したシャトーの名や、それぞれの思いをこめて付けた名前が使われます。しかしリースリングのワインは、ワインの名前もリースリングです。

言い換えれば、カベルネソーヴィニョンでつくったワインが、ブドウ品種をそのまま名乗っているかのような状態です。

実はこれリースリングの本場であるドイツの命名方式に従ったもの。
もちろん単純にリースリングだけでなく、畑の格付けなどのプラスアルファの要素が前後に付きます。ただそれでもリースリングの文字は入っているはずです。

面白いことに、この傾向はドイツだけにとどまらずアルザス地方やその他の地域にも伝播しているのです。

食べものとの相性は?

手ごろな価格帯のものは別として、よいリースリングになればなるほど、気高さともいえる高貴さが漂います。
そのため合わせる料理や食材も、ある程度の格のものを用意した方が両者のよさを引き出します。
例えば鯛やヒラメといった高級白身魚のポワレ。もしくは塩焼き。
またアルザスはかつてフランス国内でも有名なフォアグラの産地として知られていました。そのため、ご当地の方々はリースリングとフォアグラを合わせて楽しんでいます。
さらに甲殻類のなかでも蟹とリースリングの相性は、天が与えた奇跡とまで評価されています。

リースリングは初心者でも理解しやすい美味しさが特徴です。そのため、一部のワイン上級者は分かりやすさを敬遠しがち。

しかし、リースリングは唯一シャルドネに対抗しうる、素晴らしい品種です。レストランでの白ワイン選びに迷ったら、是非リースリングを指名してください。絶対に失敗しないはずです。

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