ワインと言えばそのまま楽しむもの。そんなイメージが強いと思います。
しかしカクテルの世界では、ワインもれっきとしたカクテルベースのお酒。
様々なものと合わせ、単体では見えなかった新たな魅力を発揮しています。

カクテルに使うワインはどんなワインがいいのかな?

ご家庭で作るさいには、あまり高いワインを使う必要はありません。ワイン単体の風味を楽しむのではなく、おいしく飲むための工夫として生み出されたものですから。
是非、毎日の家飲みの際に、ちょっと手を加えてワインカクテルを楽しんでみてください!
どのカクテルも、高級なワインを使う必要は全くありません。
リーズナブルなデイリーワインをより美味しく飲むための工夫といってもいいものです。
今回はそんな数あるワインカクテルの中から、いくつか紹介してみましょう。

『スプリッツァー』白ワインを炭酸で割るだけで作れるワインの炭酸割
白ワインを炭酸水で割っただけのシンプルなカクテルです。
作り方も簡単で、グラスに氷を入れて3対2くらいの割合で割ればOK。
もちろん味の濃さは、作る人のお好みによって調整しても構いません。
ワイン自体のアルコール度数はおよそ13度前後。これを炭酸水でさらに割るのですからアルコール度数は下がり飲みやすくなります。このカクテルはそのまま飲んでも美味しいですが、食事と合わせても美味しいカクテルのひとつです。
白ワインそのままだと少しキツいという方でも、スプリッツァーにすればワインと料理との相性を体験できる便利な存在です。
欧州では、仕事が入る可能性がありワインを飲みたいけど飲めない。でも飲みたいという時に、重宝されるカクテルと言われています。
『キール』カシスリキュールと白ワインで作る超有名カクテル
カシスのリキュールであるクレーム・ド・カシスをグラスに注ぎ、その上から白ワインを注いだカクテルです。
全体が混ざると、赤ワインのような色合いになりますが、カシスの甘いフレーバーがあるのでとても飲みやすくなります。
レストランでの食前酒としても、シャンパンに並ぶ代表格となっています。
ちなみに考案したのはフランス、ディジョン市のフェリックス・キール市長とされ、市長の名前がカクテル名となったわけです。
『オペレーター』ジンジャエールと白ワインで作る飲みやすいカクテル
白ワインをジンジャーエールで割ったカクテルです。
元々軽やかな白ワインに、ジンジャーエールの爽やかな香りと甘さが加わるので、非常に飲みやすいカクテルのひとつです。
ちなみにベースのワインを赤ワインに変えると「キティ」というカクテルになります。
こちらはオペレーターに比べると深みがあり濃厚ですが、飲みやすいことには変わりありません。
どちらも女性からの人気が高いカクテルの代表格といえるでしょう。
『ワインクーラー』赤ワインとミカンジュースで作るカクテル
氷を入れたグラスに赤ワイン90ml、オレンジジュース30ml、グレナデン・シロップ15ml、ホワイト・キュラソー10mlを注ぎ混ぜ合わせたカクテル。
もし家庭で作るならば、シロップとキュラソーは省略してもかまいません。
こちらはオレンジジュースの効果でフルーティーさが増すので、とても飲みやすいカクテルです。
氷は細かく砕いたものをグラスにびっしり詰める方が、見た目的にも涼しさを演出できます。
『アメリカン・レモネード』レモネードで作る紅白2層に分かれるワインカクテル
グラスにレモンジュースと砂糖、ミネラルウォーターを加えレモネードを作り、その後で氷を投入。そこへ静かに赤ワインを注いだら完成というカクテルです。
特徴はレモネードと赤ワインの比重の差により、紅白の二層にきれいに分かれた美しい見た目に仕上がること。
既製品のレモネードを購入しても作れますので、お好みの作り方で美しいカクテルを作ってみましょう。
『サンライズ』最後に少し複雑なカクテルを紹介!西園寺公望にゆかりのあるカクテル
ドライジン3/6、赤ワイン2/6、ドライベルモット1/6、オレンジビターズ少量をミックスして作るカクテルです。
おそらく知っている人もあまりいないカクテルですが、日本にとってはゆかりのあるカクテルのひとつです。
これは第一次世界大戦後のパリ講和会議 に出席した日本側の全権大使・西園寺公望に、作家のダヌンツィオがささげたカクテルです。
2人は偶然パリのBARで出会い、会話がはずみ意気投合。ダヌンツィオが日本の更なる発展を願い即興で考案して誕生しました。
元々のレシピでは、赤ワインはボルドーワインと指定されています。今再現するとしたら、ボルドーワインもしくはボルドータイプのワインを選べばより最適です。