極甘口ワイン「ソーテルヌ」の魅力とは?

ワイン

最近何事もドライ志向が強まっています。お菓子の世界でも、こってりした甘さではなく、甘さ控えめが評価される時代です。

当然、甘口よりは端麗辛口を求める傾向はお酒の世界にも浸透しています。
そんな潮流の中で、やや劣勢ですがとてつもない実力を持っているのが甘口ワインです。

今回は魅力を再発見すべく、貴腐ワインの中から主にソーテルヌの魅惑の世界をご紹介します。

貴腐ワインってなに?

貴腐の文字を見ると何か高尚な気がしますが、実際は貴腐菌という灰色かび病を引き起こす菌がついたブドウからつくられたワインのことです。

とはいっても病気になったブドウを使うわけではありません。この貴腐菌は条件がそろうと、ブドウの水分を奪う作用を起し、まるで干しブドウのように凝縮した味わいにブドウを変化させます。

ただ湿度が高いと灰色かび病が発生し、反対に湿度が低いと貴腐菌が付着しないという、実に難しい限られた条件が必要となります。

そのため貴腐ワインの製造にはかなりの手間がかかるだけでなく、水分が減るため、一本のワインを作るにもより大量のブドウが必要となります。

コラム 貴腐ワイン以外の甘口ワイン

貴腐ワインと同じような甘口ワインでアイスワインというのがあります。こちらは凍ったブドウを利用して作られるワインのことです。

マイナス7度以下になると、果実内の水分が氷結しますが、糖分などは凍らずに残ります。つまり貴腐菌が行なうのと同じ濃縮効果を、低温を利用して発生させたワインなのです。

ソーテルヌの特徴

貴腐ワインのなかでも、特に高い評価を受けているのがソーテルヌです。
フランスのソーテルヌで作られるワインで、凝縮された甘さはまるでハチミツを舐めているかのような濃厚さがあります。

地理的に言えばソーテルヌ地区とバルザック地区があるのですが、どちらもソーテルヌという名前が付けられます。

代表的な銘柄は、シャトー・ディケム。

並ぶ者のいない圧倒的トップで、公式の格付けでも別格の存在に位置づけられています。当然ながら味わいも絶品ですが、価格も桁を間違ったのではないかというお値段です。気軽においそれと飲めるような代物ではありません。

ただソーテルヌの場合、どの銘柄でもボディのある甘さが楽しむことができます。ディケムはいつかの夢として、他の銘柄を選んで楽しんでみましょう

甘口ワインにあう料理 マリアージュを楽しもう!

フォアグラ+ソーテルヌ

ワインの魅力は、料理や食べものと一緒に合わせてマリアージュを楽しむ点にあります。

甘いワインの場合、合わせる料理が難しそうに思いますが、昔からソーテルヌはフォアグラとの相性が抜群とされてきました。

フォアグラとは脂肪たっぷりの肝臓です。考えてみれば、日本でも脂身たっぷりの豚バラ肉を甘辛く炊いた角煮という料理があるように、脂肪と甘みはよく合います。フォアグラとソーテルヌも同様の効果で、実に素晴らしいマリアージュを見せてくれるのです。

ロックフォール+ソーテルヌ

ロックフォールとは羊のミルクを原材料とした、フランス産青かびタイプのチーズ。
日本ではゴルゴンゾーラ(伊)、スティルトン(英)と並び、世界三大ブルーチーズに数えられています。

羊飼いが休憩中の洞窟の中にパンとチーズを置き忘れてしまい、たまたまチーズに青かびが移ったことから生まれたといわれるこのチーズ。今でも、羊飼いが使った洞窟内から採取された青かびを使用して作られています。

青かびタイプのチーズ特有の香りは勿論、非常に強い塩味を感じるのが特徴です。
かなり個性あるチーズですが、これに甘口のソーテルヌをあわせると、この世のものとは思えない相性を発揮します。

マリアージュとは何なのかを一度体験してみたいという人は少なくありません。そんな時、この取り合わせを試してみれば、絶対にマリアージュが理解できるほどの、圧倒的な味と香りの相乗効果を体験できます。

数ある甘口の貴腐ワインの中から、今回はソーテルヌに注目してみました。
甘口ワインというと、重たそうなイメージから敬遠されがちですが、一度試してみると新たな世界を知った気分になれます。
特に最後のロックフォールとの組み合わせは絶品ですので、機会があればお試しください。

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