日本から世界へ!甲州ワインの挑戦!!

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ワイン用のブドウ品種は、殆どが世界共通のものです。日本でもワインづくりが行なわれていますがカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなど、世界的品種を使っています。

そんななかで日本固有の白ワイン用品種「甲州」を忘れるわけにはいきません。今回は最近世界的にも注目を集めている甲州の魅力に迫ってみましょう。

日本はワインづくりに厳しい環境

ワインはブドウからつくられますが、使用されるのはワイン用のブドウ品種で、これは生食用のものとは基本的に別のものです。ワインづくりに適したヨーロッパ系のブドウ品種は、カビや菌類など湿度に由来する病気に極端に弱い傾向があります。

つまり高温多湿で、梅雨という雨季もある日本の環境は、それらのブドウ品種にとってはあまりに不向きな環境なのです。だからこそ、現在でも日本のワインづくりはその点に配慮し、細心の注意をはらい何とかワインを生み出しているわけです。

 

自然淘汰で生き残った甲州

甲州というブドウは、ヨーロッパ系のブドウ品種です。しかも面白いことに、1186年に現在の勝沼の道端で自生しているのが偶然発見され栽培されたという言い伝えが残っています。陸続きならばまだしも、周囲を海に囲まれた日本に何故ヨーロッパ系のブドウが自生していたのかは謎です。

渡り鳥のフンに種がありそこから育ったのかもしれません。もしくは太古の昔、人の手により植えられたのかもしれません。ただ仮に人為的に持ち込まれたとしても、環境面でブドウ栽培は上手くいかなかったはずです。それが証拠に、古代の日本の歴史をみても葡萄酒の記述はありません。

ブドウの育苗が接木や挿し木で行なわれることからも分かるとおり、ワイン用のブドウ品種は遺伝子的に不安定です。例えば同じ房のブドウの種を植えても、全く別の特徴を持ったブドウが生まれます。

最初にもたらされた種や苗木が育ち実り無数の種がまかれる。そんなサイクルと変異を繰り返すうちに日本の環境でも適応した品種が生まれ、さらに淘汰を繰り返し選ばれたのが甲州です。

つまり甲州は日本の自然環境に選ばれた、ヨーロッパ系ブドウ品種といえるでしょう。

 

甲州からつくるワインの特徴は?

そんな甲州ですが、ワインにするには難しい品種です。粒が大きく水分をたっぷり含むため、そのまま食べるならばジューシーで美味しいのですが、ワインにすると水っぽくなります。

さらに薄紅色の皮のブドウの特徴として、醸造時に気をつけないと香りだけでなく苦味やエグさまで出てしまいます。そのため以前は甲州からつくるワインは、甘口に仕上げられる傾向がありました。この手のワインは、ほんのりと甘くフルーティーな香りもあり、非常に飲みやすいワインです。

しかし時が進み80年代に入ると、甘口ではなく堂々と甲州と向き合い辛口のワインをつくろうとする醸造家も続々と登場しました。

それらの畑では、灌漑設備を充実させ水分量をコントロールし果実に含まれる水分量そのものを減らす。もしくは、より粒の小さい甲州を選んで育苗するといった様々な試みが行なわれているのです。

その結果、近年に入り続々と切れ味鋭い辛口の甲州種を使ったワインが誕生しています。

 

世界へ羽ばたく甲州

2010年に日本のワイン業界にとり大きな出来事がありました。

それは甲州がワインの国際的審査機関であるOIVに登録されたのです。日本で栽培されている様々な固有のブドウ品種のなかで初めての登録となりました。これによりやっと甲州は国際的にワイン用のブドウ品種と認められ、他の品種と同じ土俵に立てたわけです。何を意味するかと言えば、甲州と名乗って世界中のワイン市場に輸出が可能となるということ。

和食との相性もよい甲州ワイン。数十年後に和食と共に世界中で楽しまれている日が来るかもしれません。
日本固有のブドウ品種である甲州についてまとめてみました。

最近ではワイン売り場にもたくさんの甲州からつくられたワインが並んでいます。是非一本手に取り、ブドウが歩んできた歴史に思いをはせ楽しんでみてください。

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